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就活の必勝法?~バスの中で聴こえた話~

執筆者の写真: AKIKOAKIKO



30分は乗るバスで、さぁ、寝ようと、思ったら、

若者たちの大きめな声の会話が聴こえて来て、

がっつり耳だけ参加してしまった。


話の内容から、理系大の大学院、一年生らしい。

就活でもう、内定が大手から二社出た女の子と男子学生の会話。


『なんでそんなに次々に気に入られるわけ?』


『わかんない』


『まじすごいんだけど』


『ふふふ』


『ガクチカってなに言った?』


『なにって、研究だよ。それを言うために院に来たんだよ。

サークルとバイトのガクチカなんて言いたくなかったし、

そんなんじゃ、内定とれないよ』


『ていうか、そもそも半分落とされるインターンシップの試験で気に入られていたわけじゃん』


『うん』


『なにした?笑 グルディス回した?』


『回さない、書記だよ、地味に』


『まじか』


『回してた子は落ちてたよ』


『なんで?』


『わかんないけど、最低限のマナーと、愛嬌だよ』


私はここで、見ずにはいられず、女子学生の顔を見た。


杉咲花ちゃん風の、愛らしい感じ。


『愛嬌?』


『うん。愛嬌があれば、大丈夫』


『愛嬌??』


・・・・・・・・


男子学生は、腑に落ちない声で笑った。


愛嬌、と言えるまでの努力はあったに違いない。

勉強や研究も頑張ったのだろうし、

ガクチカで『研究内容』を言いたいために、

院に進んだくらいだもの。


『でも、思うけど』

女子学生は言った。


『院を出てれば絶対に就職有利だよ』


『それは確実、神だよ』


・・・・・・・


え?そうなの?


理系なら、それは常識なの?


でも、親の身にもなってよ。


大学からさらに二年、長くて四年、

学費が続くなんて、大変だよ。


親御さん、尊敬しますっ。


で、つまり、

就活の必勝法は、しっかり勉強したら、

あとは、マナーと愛嬌だって。


・・・って、若者は言ったけど、

年配者から見た時にそれは、

『気立ての良さ』っていうことだろう。


この実に曖昧な言葉だが、

それを見ていると言っても過言ではない。


『この人と一緒に働きたいかどうか』


うん、彼女は、清潔感があって、おとなしそうだが、

地味とは違う。

静かで、優しいけれど、しっかりとした声で話す。


よく言われたなぁ。

若い時・・・。


普段の生活が全部出る。

ドアを開けた瞬間、合否が出ているって。


普段から、自分を大切に、

楽しく生活していたら、

きっと、素敵になれるよ、うん。

結局は、日々の生活ということだな。

 
 
 

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